家族や親戚が亡くなった場合、まずは葬儀や法事の手配に忙しく、精神的にも余裕を失ってしまうものですが、落ち着いたら取り組まなければならないのが相続の問題です。現金や預貯金、自動車や不動産など遺産と言い得る財産は多岐にわたっていますし、相続人も通常はひとりだけとは限りませんので、これらをいちいち調べ上げて確定する作業が必要となってきます。その上で相続人全員が集まって遺産分割協議を行い、結果は遺産分割協議書に取りまとめて署名捺印し、後日の証拠としてたいせつに保管しておかなければなりません。こうした手続きのなかでもやっかいなのが相続登記です。

いくら遺産分割協議によって新しい所有者を決めたとはいっても、そのままでは登記簿の記載は変更されませんので、法務局に相続登記の申請をして、新しい所有者に書き改めてもらう必要があります。この相続登記には亡くなった人の戸籍謄本や相続人全員の戸籍謄本、印鑑登録証明書などのさまざまな書類が必要となってくるため、これらの書類を揃えるだけでもたいへんな労力です。そこで相続登記をしたいのであれば、司法書士のようなその道のプロフェッショナルに依頼をするのがいちばんです。司法書士であれば不動産登記の実務に精通していますので、さまざまな書類を作成したり、官公庁から取り寄せたりすることができます。

逆に司法書士以外の人が報酬を得て業務の一環として他人のために登記を代行することは禁止されていますので、その点でも依頼をする意義はあるといえます。

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